研磨機の古い1μmスケールをAT102に交換【機械修理】
ミツトヨの1μmスケール
ニッコーの成形研磨機NFG-515に付いていたスケール
もう大分古くなったためかカウンターの1000分台表示部がブレブレになる不具合が起きるようになりました。
偶然というかラッキーにもミツトヨのAT102というリニアスケールが在庫にあったので交換することにしました!
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不具合は表示のブレ
研磨機の上下軸、最も重要な切り込み軸の表示が1000分台でブレブレになり、あと1ミクロン追い込みたいなんてことが出来なくなったのです。
大問題なのです!
コネクターを繋ぎ直したり掃除してみたりで一時は改善したのですが、すぐまたダメになりその後は改善することがありませんでした。
これは一大事!
でも高額な修理はなんとしても避けたい・・・
というのも、もうこの古いミツトヨの1μmスケールは代替品もなく修理もできないとの事だったから(後述)
研磨機のカウンターALC-1701W
問題は、カウンターがALC-1701Wという古いタイプだということ。
試しにZ軸とY軸の接続を交換してみましたが、症状がY軸表示に移ったのでカウンターは正常、Z軸のスケールが悪いと判断しました。
カウンターとY軸スケールはそのままに、Z軸のスケールだけ交換するのが最善なのですが・・・
このカウンターに現行のリニアスケールAT103は繋ぐことが出来ないのです。
https://www.mitutoyo.co.jp/products/sokuchouunit/menu/adapter.pdf
修理済みのAT102が在庫にあった
なぜ在庫にあったかは不明だけれど・・・・
AT102-400というスケール、修理済みと書かれた箱に入っていたのを発見!
新品同様のピカピカ品でした。
研磨機の1μmスケールとサイズも同じ!!
何とかALC-1701Wに繋げないものか・・・
WEBで調べても分からないのでミツトヨのサービスに問い合わせてみました。
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1度目は接続不可と・・・
サービスに
「現状1μmスケールとALC-1701Wが繋がっており、1000分台表示がブレる」
と不具合の内容を告げ
「手持ちにAT102というスケールがあり、ALC-1701Wに繋ぐ方法はないか?」
と問い合わせてみました。
回答は・・・
「AT102はALC-1701Wに繋ぐことができません」
「古すぎて1μmスケールは修理できません」
アウト、です。
丁度いいの、あるのに!?繋げない??
修理も、出来ない!?
救いの神
途方に暮れていたら、サービスから再び電話があり・・・
「AT103はダメだけど、AT102ならアダプタ1Cを使って繋ぐことができます」
ですって!
「マジっすか∑(゚ε゚oノ)ノ ありがとうございます!!」
と私。
修理品のAT102には信号ケーブルが付いていなかったので、早速AT102用の信号ケーブルとアダプタ1Cの見積もりを取り即発注!
昨日入荷
動作しない!!
早速テストしてみました
が!!
動かない・・・
接続は間違ってない
そもそも修理品は正常に動くのか?
新調したケーブルは?
アダプタ1Cは?
もう1台の研磨機についているカウンターに繋いでみました。
動いた!
じゃ、何でこれは動かない?
このスイッチ(5μm/1μm)は何だ!?
これを何度かカチャカチャしてから繋ぎ直したら、動いた!!
アダプタ1Cと本体との隙間が狭いため、ロックリングを回すときにこのスイッチを触り正しい位置になかったのかもしれません。
ともかく、動いた!
よかった~~
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交換作業は順調
機械の掃除をしてから不具合のある1μmスケールを取り外し、AT102を取り付けます。
同じサイズなため出入りの調整は不要でした。
スケールの通り出しをしてから精度確認をしてみました。
ブロックゲージを立てて、差分通りにカウンターが動くのかダイヤルゲージでゼロ位置を確認
およそ表示と送りが一致しました。
長い距離を送った時にカウンター表示が大きく出る傾向がありましたが、実際の切込みは小さくなる方向なので良しとします。
ケーブルの取り出し方向が逆になって上向きになったため、取り回しが面倒ですが長さに気をつけて固定すれば大丈夫かと思います。
新品同様、とは言えませんが、これでまた安心して作業することが出来ます。
最小限の出費で最大の効果が得られた修理となりました。
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